静まり返った夜、疲れを抱えて帰宅した際に、出しっぱなしの調理器具や調味料が並ぶキッチンを見ると、どっと重たい空気感に包まれます。散らかった状態は、無意識のうちに脳へ「やらなければならないこと」として情報を送り続け、深い休息を妨げてしまうものです。
このような夜は、広い面積を占める「平面」から物をなくすことだけを考えてみてください。ダイニングテーブルの上やキッチンのカウンターなど、水平な場所から物が消えるだけで、視覚的な情報量が減り、心は驚くほど静まります。洗いきれなかった食器があっても、まずは一箇所にまとめ、視界を遮るものを減らします。
出しっぱなしのものを元の場所へ戻す。この単純な動作が、住まいに静寂を取り戻す儀式となります。全てをピカピカに磨き上げる必要はありません。平面が見える状態を作るだけで、十分です。
明日の朝、カーテンを開けてキッチンに立った時、何もないカウンターに朝日が反射する情景を想像してみてください。その景色が、新しい一日を穏やかに始めるための最高のご褒美になります。夜のわずかな時間が、爽やかな目覚めを約束してくれるでしょう。


